これは今からひと月ほど前の話。
北海道からフェリーで帰る前、友人に会わなければならない気がした。
乗船前にイツメン2人へ向けてメールを送りつける。
コロナ後以降の連絡や接触は一切していない(我々は共通のSNSもしていない)ので3人揃うとなれば4年ぶりくらいかね。
その間に3人とも引っ越しをしており別々の土地に住み、1人とは距離が距離なもんでまた今度会う約束をした。
もう1人との約束を取り付けて茶店でコーヒーをシバくことに。
私はいつも待ち合わせの時間に遅れるのだが、今回は時間前に到着できた。
ヘルメットシールドに付着した羽虫の体内に収まっていた液を掃除したりジャケットを脱いでしまったりなんだり、数分して新しめのステーションワゴンが駐車場に入ってきた、友人である。
数年ぶりの再会も特段変わったところや懐かしさもなく、店に入り飲み物とフレンチトーストを注文。
日本シリーズがあと数十分後ということで30分したら店を出ることに。
何を話したのかあんまり覚えていないけれど、私が休みの日に何すんのって聴いたらさ、結婚したからなんとかかんとかって言うもんだからさ、そうかそうかと、たちまち嬉しくなってしまってさ。
そこからはもう、頭が幸せで包まれてしまったもんだからへんなことばっかり言ってしまってたかもね。
ほんで時間も時間となりお開きになるんだけれど祝儀をなかなか受け取ってもらえんのね、額が多いつってさ、気持ちだからと無理やり持たせたけれども。
翌日かな、メールが届いているのよ。額が多いのでいくらか返すから銀行口座を教えてとの旨ですよ。
変に律儀…ではなくて、優しすぎる…わけではなく、気を遣うのは勘弁してほしいというのが思った感情としては1番近いのかな?というのと、もう会うことはない気がした。
そう、そんな気がしたのです。
この心情をなんて言葉で表現したら自分でも納得のするあらわしかたになるのだろう、中島みゆきさんの曲を片っ端から聴けばボロッと出てくるかしら。